こころみ学園「ココファーム・ワイナリー」へ

2016年12月13日 22時54分 | カテゴリー: 活動報告・日誌, 福祉

~重度の障がいがあっても自然の恵みの中でその人のもつ力をもとに営む

手前の赤い屋根が最初の建物

手前の赤い屋根が最初の建物

栃木県足利市にある「こころみ学園」に行ってきました。当日は青空の広がる気持ちの良い天気になり、貸し切りバスで約3時間揺られ山あいの施設に着きました。1950年代のこと、特殊学級の中学生とその担任教師(川田昇氏)によって山の急斜面に葡萄畑が開墾され、1969年(昭和44年)、この葡萄畑の麓で、こころみ学園(社会福祉法人こころみる会運営)がスタートしました。 多くは重い自閉症などの知的障害を持った人たちがここで生活をし、葡萄畑でワインづくりをしています。なかには、天才的な能力で検品作業をする人や、洗濯物を絶対に間違わないで届けたりする、それぞれが持つ能力を発揮して働き、力をつけ、共同して生活を営んでいます。
園長の川田さんの想いは、自然のなかでの労働を通して、自らの力をつけ、その力をもとに自然の恵みを引き出していくこと、同じ時間を家族のように過ごすこと、といいます。

最大斜度38度のぶどう畑

最大斜度38度のぶどう畑

当初の理念は園長亡きあとも引継がれ、現在約130名の園生と100名余の職員が共同で食事づくり、洗濯、掃除などをしています。しいたけ栽培では毎日のように原木運びの作業があり、急斜面の葡萄畑の間を上り下りするのでほとんどの人が地下足袋です。
彼らに「こんにちは!」と声をかけると、しばらく間があってからの返事だったり、答えはなくて視線も合わずに何かに集中していたり、山羊が寝そべる斜面の畑からは機械音が遠くに響く、そんな時間が止まったかのような静かで穏やかな学園の空気を私は全身で感じていました。自然に囲まれた毎日の暮らしのなかで、彼らは知らず知らずのうちに寡黙な農夫に、陽に灼けた逞しい働き手になっています。

洗濯物干し場 100人分ともなると壮観!

洗濯物干し場 100人分ともなると壮観!

しかし、ここでも高齢化はすすみ、ターミナルケアのための取組みも研修しながら実践していると聞きました。ひとり一人の最期の看とりまで考えた大きな家族のような場所になっていることは、創始者川田氏の設立当初の子どもたちへの想いが確実の引き継がれているのだと改めて思いました。

野菜たっぷりのおいしいランチ

野菜たっぷりのおいしいランチ

 

見学のあと、おいしいワインと野菜たっぷりのランチを頂き、豊かな恵みの時をみんなとともに過ごせたことに感謝です。