ネット福祉部会の学習会を開催しました

2014年9月6日 00時50分 | カテゴリー: 活動報告・日誌, 福祉

 8月30日に、「最期まで自分らしくいきるための 医療と介護のあり方~家族がいてもいなくても」と題して、医療・介護の専門職の方をお呼びして学習会を開催しました。会場は40人以上の参加者でほぼ満席になり、介護のことは関心が高いことを改めて感じました。

 森山千賀子さん(白梅学園大学教授)のお話しでは、小平市も高齢化率21%をこえ、超高齢社会に突入したこと。高齢者世帯では親と未婚の子ども世帯が1割を超えていて、男性介護者が増加していることや、親亡きあと地域とつながっていない子世代の老後の生活が課題だということ、社会構造から見える介護の実態が見えてきました。
 西田伸一さん(調布市西田医院院長)は、機能強化型在宅支援診療所として医師5名で1週間ごとの当番制による在宅訪問診療を行っています。在宅ケアでは介護と看護が統合していくことが求められるとの考えのもと、訪問看護ステーションと居宅介護・訪問介護事業所を開設。これからの医療は、治す医療から生活を支える医療に転換し、継続してその人の生活に寄り添う医療(=プライマリケア)を提供していくこと、医師が待つのでなく出ていかなければという姿勢に頷かされました。
 看護師の吉良桂子さんからは、身寄りがなく生活保護をうける96歳の方の看取りまでの支援の事例をあげて、看護師だけではなくケアマネージャーや現場ヘルパーが支えになったことで最期まで在宅で過ごしたいという本人の意思が尊重されるケアができたこと、近所の支援をかりてインフォーマルな支援を組み立てるなど、介護のあり方は地域ぐるみで開発することが大事だとのお話しに共感しました。
 ケアマネージャー竹内啓子さんは、医療との連携では24時間365日医療がうけられることがある上で介護の連携が大事だと思うが、実際には高い壁は「医者」である、医師に相談できるようになるためにはハードルが高いと実感こめて話されていました。ケアマネとして、現場での「いつもとちがうな」というヘルパーの報告から想定しえることを含めて的確に看護師や医師へ伝えていくことの大切さを事例とおして報告されました。
 さいごに、介護のちょっとした悩みを抱える家族の方からのお話しなどを聴いている萩谷さん(認知症家族の会)は、認知症について、出来なくなってしまった相手のことを悲観する家族に対し、失ったものを数えるのではなく、あるもの、持っているものを見ることが大事。また、来てくれる医師をまつのではなくこちらから話を聴き、身近なかかりつけ医を自分で探しておくことが必要だと説得力をもって話されました。

お話しを聴いたあとの意見交換から
―まずは、日頃の定期健診など利用して身近な診療所などと関わりを持ち、いざという時にきてもらえる医師を見つけておくことが大事だということを共有しました。医療を使う側も、自分の人生を支える医療について、何を求めたいのかを日頃から考え心構えをもっておくことが必要です。また、市内の在宅療養支援診療所は数か所しかなく広がっていないことを踏まえ、医師会が受託している介護・医療連携推進の相談窓口(病院や施設、相談員やケアマネが利用対象)について検証すべきと改めて思います。

 今後、都道府県が「地域医療構想」をつくり、構想に従わない医療機関に指示できる権限が付与されます。市町村独自の「地域医療介護計画」をつくることも考えていってはどうかとの提起もあり、小平市の在宅医療体制についても、医療側にお任せではなく市民側・介護側から具体的に提案していくことを取り組んでいきます。