生き物環境調査・東京フォーラムに参加

2010年3月15日 01時29分 | カテゴリー: 活動報告・日誌

 生活クラブでは、2002年度から長野県飯島町で生き物環境調査を始め、都内でも2004年度より農地と農地周辺の生き物環境調査を取り組み、600種を超える多様な生き物を確認しています。消費者や農業生産者が共同して身近な地域の環境調査をすることで、地域の環境や都市農業を理解し、関心を持つ市民の広がりをつくります。生き物をものさしとして地域環境を把握し、多様な生き物が生息できる豊かな環境をもつ「まちづくり」を目指しています。
 しかし、生物と生物の関わりである生体系「生物多様性」が、今その危機にあるといわれています。人間活動や開発による危機、人間により持ち込まれたものによる危機、地球温暖化のよる危機、などと。たとえば、フタスジカタビロハナカミキリやヒメビロウドカミキリなどは森林伐採や開発により、ヤマシャクヤクやオトコヨモギの生息地の消失や、山野草採掘などによって絶滅に近いと云われています。また外国産のクワガタムシが放されて、在来のクワガタと交配し、遺伝子汚染がおこっています。温暖化によって、西日本に住むナガサキアゲハは北上しはじめ東京にもみられることなど生態系が壊れてきているのです。これは人間の行動が自然界の変化をもたらし、地球の自然環境が危機にあることを示唆しています。
 日本では、1993年に生物の多様性に関する条約に批准しており、後にこの条約の履行を担保するための国内法として「野生生物保護基本法(案)」をベースに発展し、長い時間をかけて2008年6月に「生物多様性基本法」が制定・施行されました。
環境省では生物多様性基本法に基づいて地域戦略を策定するための自治体向けガイドラインとして、「生物多様性地域戦略策定の手引き(案)」を作成し、昨年8月にパブリックコメントにかけて意見募集しているところです。
すでに市町村における地域戦略づくりを念頭において、千葉県流山市、愛知県名古屋市などにおいて市町村版地域戦略づくりがすすめられています。
 たとえば、生物多様性ながれやま戦略の特徴的な点は、定めた重点地区における生物多様性保全策をすすめるとともに、全市域における施策をすすめることで、生態系ネットワークを回復しようとするものです。その重点地区とは、流山市環境政策課が市民アンケートを実施し、生物多様性への理解度、残したい市内の自然などについて調査をした上、挙げられています。江戸川の沖積地と台地との境界に位置する大畔の谷津、オオタカが生息し都市林としての整備をめざす市野谷の森、手賀沼に注ぐ大堀川などがその候補地です。また、生物多様性保全に取り組む市民団体などの実践事例の発表とともに市民の意見を聴くシンポジウムなども開催されています。
 まさに、多様な生物が生息できる「まちづくり」の具体策としてもっとも早い取り組みが行われているのです。水と緑のまち小平市でもこの環境を次世代に残していくために「生物多様性基本法」に基づいた地域戦略づくりを呼びかけていきたいと感じました。